29日に開店するエドウインの新店舗「EDWIN TOKYO HARAJUKU」の2階売り場。日本風の内装を採り入れ、外国人客も楽しめる空間にしている=東京都渋谷区、同社提供
ジーンズ大手のエドウインは、東京・原宿に直営店「EDWIN TOKYO HARAJUKU(エドウイン・トーキョー・ハラジュク)」を29日に開く。若者向けファッションの中心地、原宿に約3年ぶりに再進出する。経営危機から立ち直った新たなエドウインの拠点として、国産ジーンズの品質をアピールする。
(凄腕つとめにん)宇佐美時子さん 27年間で検品したジーンズ、220万本
28日、報道陣らに公開された。新店舗は2階建てで売り場面積は約96平方メートル。これまでロンドン、パリ、ミラノの直営店のみで扱ってきたモデルや、汚したり破ったりした原宿の店舗限定品など、国産ジーンズを中心に扱う。店内も「和」をテーマにしたつくりで、内装には着物を掛ける道具などを現代風にアレンジして使っている。原宿を訪れる多くの外国人客に「EDWIN」ブランドを知ってもらう狙いだ。
エドウインは、資産運用の失敗で数百億円の損失を出し、2013年に私的整理の事業再生ADR(裁判外紛争解決手続き)の利用を申請。14年に大口取引先の伊藤忠商事が約300億円を投じて子会社化した。伊藤忠の支援で再建が一段落したとして、13年に一度店を閉めた原宿に再進出することを決めた。エドウインの中分孝一社長は「新生エドウインの世界観を見せる挑戦の場所。顧客の裾野を広げ、販売増につなげていきたい」と話した。(石橋亮介)