警視庁は30日、不動産会社の男性社長の殺害や遺棄に関わったとする死刑囚の告白に基づく捜索で、埼玉県ときがわ町内の山中から人の下半身とみられる骨を発見したと発表した。死刑囚が証言する男性のものか鑑定する方針。
この死刑囚は、前橋市のスナック銃乱射事件で死刑判決が確定した矢野治死刑囚(67)。組織犯罪対策4課によると、21、22日に同町の山中を捜索した際は骨は見つからなかったが、29日午後、町が依頼した業者が埋め戻し作業中、林道脇の斜面から見つかった。
矢野死刑囚は、2014年3月の死刑判決確定後、ほかに2人の殺害に関与したとする文書を警視庁に送った。今回は、そのうち1人についての捜索で、1998年ごろ、不動産会社社長で当時40代の男性を殺害し、知人の男らに遺体の遺棄を依頼したというもの。警視庁は、知人の男が説明した場所を捜索していた。
もう1人は約20年前に失踪していた不動産業の男性(当時60)で、今年4月、神奈川県内の山中で遺体が見つかった。