「廃炉創造ロボコン」でロボットを調整する学生たち=3日午前、福島県楢葉町、金川雄策撮影
東京電力福島第一原発の廃炉作業にあたる人材を育成しようと、「第1回廃炉創造ロボコン」が3日、福島県楢葉町で開かれた。全国各地の高等専門学校13校から15チームが参加。廃炉作業の現場を模した会場で、アイデアと技術を競った。最優秀賞には大阪府立大高専が選ばれた。総合工学システム学科5年の山口湧也さん(19)は「やってきたことが実った」と喜んだ。
高専教員らでつくる協議会と文部科学省が主催。会場の日本原子力研究開発機構(JAEA)楢葉遠隔技術開発センターで、高さ3・8メートルの2階へ荷物を運んだり、凹凸のある床を調べたりといった課題に挑んだ。高い放射線量による機器故障や人が近づけないという現実を反映し、放射線防護の対策や遠隔操作技術も問われた。
階段に向かった奈良高専のロボットは、クローラー(無限軌道)を使って、途中の踊り場直前まで到達。電子制御工学科5年の外山仁大さん(20)は「悔しいけど少しはいいところを見せられた」。床面調査に挑んだ北九州高専のドローンは離陸時に転倒。生産デザイン工学専攻2年の三浦優希子さん(21)は「前日テストのように、うまく飛ぶところを見せたかった」と話した。
地元から階段に挑戦した福島高…