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若者がオンライン有料知識コンテンツにお金を払うのはなぜか?

作者:佚名  来源:人民网   更新:2021-3-16 18:12:38  点击:  

リサーチ会社の艾媒諮詢(iiMedia Research)がまとめたデータによると、2017年以降、中国のオンライン有料知識コンテンツ業界の市場規模が急速に拡大しており、2020年は392億元(1元は約16.8円)に達し、21年は675元に達すると予想される。オンラインで注文する、商品はバーチャルで形がない、いつでもどこでも消費できる…。こうした一見ささいな変化の背後には、さまざまな要因によって若者の身の上に起きた大きな変化がある。「光明日報」が伝えた。


ニーズ:実用的、興味があるから知識コンテンツを購入


検索欄に「公務員試験」と打ち込み、エンターキーを押すと、目に飛び込んでくるのは色彩が氾濫して、見分けがつきにくい大量の広告だ。90後(1990年代生まれ)の公務員の李舟さんは、「私がどうしてお金を払ってレッスンを受けることにしたかわかるだろう。今は情報が多すぎて頭がクラクラするほどで、識別したりふるい分けたりするにも非常にコストがかかる。試験の準備に気力を注がなければならなかった(ので有料コンテンツを購入した)」と話した。


李さんは個別なケースではなく、実際、大勢の若者が雑多な情報に困惑している。データ分析機関の企鵝智酷がまとめた研究報告「有料型知識経済報告:どれくらいの中国ネットユーザーがお金を払って経験を買うのか?」によると、情報が氾濫し、受け取る情報が多すぎる時代にあって、価値ある情報を迅速に取得することの難しさが、新たな問題点になっている。


研究者の盧春天さんは「有料型知識:特徴、成因、影響」の中で、「第三次産業革命の後、社会の分業がますます細分化し、技術イノベーションの複雑さと専門化のレベルがますます高まり、知識を生み出す人が独立して働き、個人単位で生産するというスタイルはますます難しくなり、知識コンテンツの生産スタイルも工業生産スタイルへと転換しつつある」と指摘した。こうした背景の中で、消費者のニーズがコンテンツ生産者の基本的な方向性になり、体系的な情報の整理にしろ、趣味的な知識サービスにしろ、お金を払って購入したいという人が出てくるようになった。


バリュー競争の中で理想の自分を追求


現在、競争社会がますます激しくなり、大勢の若者が強い危機感を抱き、「知識を渇望し不安を感じる」のが若い世代全体の特徴だ。


中山大学社会学・人類学学院の大学院博士課程に所属する池静旻さんは、論文の中でフランスの哲学者ミシェル・フーコーの「企業家的自己」の分析枠組みに基づいて、若い世代の消費行動の背後にある社会的・文化的意味を踏み込んで考察した。それによると、労働者とは人的資本を保有する者であり、労働製品の生産者でもあり、その人的資本こそが収入をもたらす機器である。自身がその中にいる制度・環境が市場の調節の役割をより強調する時には、個人はより多くの責任を自らが背負い、そしてさまざまな努力を通じて自身の市場競争力を高めることを迫られるという。


商務部(省)国際貿易経済協力研究院サービス貿易研究所の高宝華研究員は、「現在の社会は日進月歩で発展し、若者の生存にかかる圧力が倍増し、競争と挑戦に満ちた社会環境の中で、『企業家的自己』は絶えず自分のために充電して自身の人的資本の価値を高め、自身の競争力を維持しなければならない」とより直接的に現実的問題を指摘した。


実際、李さんがお金を払って手に入れたいのは仕事に関するコンテンツとは限らない。彼女が予約購読したカリキュラム、購入した書籍の中には、映画、歴史、文学、さらには漫画のテクニカル教育など、アートの範疇に入るものも少なくない。李さんは、「興味があるから購入したし、エゴの心もちょっとあるだろう。なんと言っても現在の社会は発展ペースが速く、より多くの技能を身につけたいと思う。万が一、今の仕事がうまくいかなくなった時には、別の選択ができるようにしておきたい」と話した。


成長購入は消費の完了で、学びのスタートでもある


購入は消費の完了だが、学びのスタートでもある。中国社会科学院財経戦略研究院市場流通・消費研究室の依紹華室長は、「一部の消費者は知識型コンテンツを購入した後の実際の利用率が低く、衝動的、無計画に購入した可能性があり、また実際のニーズと購入した知識型コンテンツとが合わなかった可能性もある」と指摘した。前出の高さんは、「実体ある製品と異なり、知識型コンテンツには主観的という特徴があり、購入後に消費者が関わらなければ消費の全プロセスが完了しない。生産サイドが提供するコンテンツの品質を推し量るには、関係当局が適切な監督管理標準を制定することが必要で、そうすれば消費者も評価や採点などの方法によるフィードバックが可能になる」との見方を示した。


若い消費者について言えば、「知識のためにお金を払う」としても「積極的」、「博識」ということにはならず、金銭が本当の意味で知識をふるい分ける有効な「フィルター」になったこともない。SNSの豆瓣のユーザー「期限の切れない砂糖」さんがグループで発信したコメントにあるように、「人は物質によって自分を表現することができるが、物質が自分自身を決定することはない。重要なことは自分が何を消費したかではなく、自分が何のための消費をするかだ」。(編集KS)


「人民網日本語版」2021年3月15日


 

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