ジュニアGPファイナルの開幕前日、リンクで練習する本田真凜=遠藤啓生撮影
フィギュアスケートのジュニアグランプリ(GP)ファイナルは8日、仏・マルセイユで開幕する。ジュニア女子は、日本とロシアが6枠のうち三つずつを獲得。3季連続で両国の3選手ずつによる対戦という構図となった。
フィギュア特集 Kiss and Cry
日本は、トリプルアクセル(3回転半)ジャンプを跳ぶ紀平梨花(関大ク)、11月の全日本ジュニア選手権で初優勝した坂本花織(神戸ク)、昨季の世界ジュニア選手権優勝の本田真凜(大阪・関大中)が出場する。ロシアはジュニアGP2大会で優勝したアナスタシア・グバノワのほか、アリーナ・ザギトワ、エリザベータ・ヌグマノワがエントリー。昨季のファイナルを制したポリーナ・ツルスカヤが棄権したため、ヌグマノワが繰り上がった。最近のファイナル2大会はいずれもロシア選手が1、2位で、日本選手が3位になっている。
今季、同じ大会でグバノワに敗れた経験がある紀平はロシア選手を「ジャンプの成功確率が高く、表現もうまい」と評する。7日の公式練習では、グバノワは3回転ルッツ―3回転トーループジャンプを決めるなど、大半のジャンプを着氷した。練習でジャンプの軸が傾いてしまい、何度も転倒していた紀平は「ジャンプをしっかり決めて(スピンやステップの)レベルを落とさないことが必要」と気を引き締めた。
練習でジャンプの好調ぶりを見せた坂本は、ロシア優位の構図を覆すことに燃えている。「インターネットで見た結果予想が、(上位)ロシア、(下位)日本だったので、それを覆したい」。一方、昨季のファイナル3位の本田は「(目標や相手を)意識しないようにしている」と自然体を意識していた。(後藤太輔)