飛行を再開し、米軍普天間飛行場の上空を飛ぶオスプレイ=19日午後2時41分、沖縄県宜野湾市、小宮路勝撮影
在日米軍は19日、沖縄県名護市沿岸で事故を起こした13日夜から国内で飛行を停止していた輸送機オスプレイの運航を全面再開した。事故原因について米軍は日本政府に対し、機体自体に問題はないと説明し、日本側は飛行再開を容認した。事故から6日での再開に沖縄県の翁長雄志(おながたけし)知事は19日、「言語道断でとんでもない話だ」と語った。
オスプレイが飛行再開、普天間飛行場から飛び立つ 沖縄
特集:オスプレイ
事故は13日夜に発生。沖縄県の米軍普天間飛行場(宜野湾市)に所属するオスプレイが名護市沿岸部で着水を試みて大破した。日本政府は事故直後に米側にオスプレイの飛行停止を要請し、米側が応じていた。19日午後2時ごろから、同飛行場に駐機していたオスプレイが次々と飛行を再開した。
在日米軍によると、事故当時は空中給油訓練中で、オスプレイが給油機とつながっていたホースを分離した際、上空で乱気流が発生。オスプレイのプロペラがホースに接触して損傷し、回転するうちに損傷部分が拡大した。徐々に飛行が不安定となり、浅瀬に不時着水したとしている。
日本政府関係者によると、米軍側は16日までに、同県北部の伊江島補助飛行場(伊江村)に駐機中の1機を普天間飛行場に戻して点検するとの方針を日本側に打診。その後、その他の機体の飛行再開についても同意を求めてきたという。
日本政府は事故を引き起こした空中給油は当面行わないことで米軍側と折り合う一方、「機体には問題ない」とする米側の説明を容認。その上で、飛行再開時期について協議を進めた。20日の普天間移設計画をめぐる訴訟の最高裁判決や、22日の米軍北部訓練場(同県国頭村など)の一部返還、26、27両日の安倍晋三首相による米ハワイ訪問などの日程を考慮し、19日の飛行再開で米側と合意した。
在日米軍のチャールズ・シュロ…