公式練習で調整する浅田真央=遠藤啓生撮影
巻き返しを図る女子の浅田真央(中京大)が、今季初の大技へ意欲を見せた。この日の公式練習では、今季はプログラムに組み込んでいない代名詞のトリプルアクセル(3回転半)ジャンプにも挑戦。4回挑んで1度も成功はなかったが、「全日本では跳ぼうかなと思って練習してきている。明日と明後日の練習で1回でも跳べたら入れていきたい」と前向きだった。
フィギュア特集 Kiss and Cry
GPシリーズでは6位と9位。「いろんな意味で、自分も悩むところがあって、一度は心が折れたりもした」というが、1週間休んでリフレッシュした。その後の練習で調子を取り戻し、この日も3回転―3回転の連続ジャンプを決めるなど、復調の兆しを見せた。「今すごくいい状態で、すべてが上がってきている」
GPファイナル2位で2連覇中の宮原知子(関大)も安定したジャンプで好調ぶりをアピール。「ファイナルの勢いで自分らしい演技ができるように集中したい」。昨年2位の樋口新葉(わかば)(東京・日本橋女学館高)は難しい3回転ルッツ―3回転トーループの連続ジャンプを決め、「ショートプログラムではジャンプに集中しつつ、いい表現も出したい」と意気込んだ。
4連覇中だった羽生結弦(ANA)がインフルエンザで欠場する男子。宇野昌磨(中京大)は「僕が同じ立場だったら悔しいと思う」と気遣った。初優勝がかかるが、「今日まで一生懸命やってきた練習を試合で出すだけ」。田中刑事(倉敷芸術科学大)は「全日本に結弦がいないのは想像できないし、残念。彼がいない分、お客さんを魅了する演技を滑りたい」。無良崇人(洋菓子のヒロタ)は「寂しいけれど、僕らは僕らの試合をするだけ。自分との戦いなので、自分に負けないようにしたい」と話した。