名古屋弁おみくじの一例(大吉)
方言や英語で書かれた、ちょっと変わったおみくじが人気だ。中には「吉凶」を示さないものまで。どのおみくじにも、「地域のにぎわいを取り戻したい」「神様の言葉をちゃんと届けたい」など神社側の思いが込められている。
「大吉 自由と抱負をもって進みゃあ 運勢は此(こ)の上にゃあでよ」。名古屋市西区の円頓寺(えんどうじ)商店街の一角にある金刀比羅(こんぴら)神社のおみくじは、名古屋弁で書かれている。初詣に訪れた人たちは、笑顔でおみくじを読み上げていた。
夫婦そろって大吉だった名古屋市の服部美穂さん(25)は「神様というより、おじいちゃんのありがたい言葉という感じ。親近感がある」。家族3人で訪れた名古屋市の百々(どど)奈美さん(53)も「悪いことが書いてあっても名古屋弁だと笑えちゃう」と話した。
円頓寺商店街振興組合の有志で管理するこの神社に「名古屋弁おみくじ」が登場したのは2013年秋。例大祭の企画だったが、14年春から常設になった。商店街で沖縄創作料理店を営む石倉直人さん(50)が考案した。
下町情緒のある商店街周辺。石倉さんは「昔ながらの名古屋弁を使う人も多く、方言を目に見える形で残したかった」と話す。既製品のおみくじを購入し、名古屋弁に「翻訳」した。
常設を提案したのは商店街に実…