熊本地震の災害ボランティアの推移
熊本地震の被災地では避難所での応急的な対応が終わり、被災者への「支援の形」が変化している。飛び込みのボランティアを受け入れる拠点が減り、経験を積んだリピーターがボランティア活動の中心になる一方、支援に当たる団体は地元主体に移行している。
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昨年12月の土曜朝。熊本県益城町の災害ボランティアセンター(ボラセン)に約50人が列をつくった。受け付けを終え、グループごとに現場に行って次々と家具を解体・分別し、がれき置き場に運んだ。
地震発生後の昨年4月末からボランティアを続ける福島県郡山市の男性は、別の日のボランティア活動で顔見知りになった福岡県の男性と息を合わせて作業をした。
「こういう時じゃないと東日本大震災のときに全国から受けた支援のお返しができない」。この日、町社会福祉協議会の指示で郡山市の男性が入ったグループは12人。初参加はいなかった。
昨年4月の地震発生から8カ月となる12月を前に、県内各市町村のボラセンのほとんどが閉鎖。5月には県全体で5万人を超えたボランティアも、12月には500人を下回った。
ボラセンを続けているのは益城…