駅舎を「アメリカン」に模様替えする作業も=大分県宇佐市のJR宇佐駅
米国のドナルド・トランプ新大統領の就任を祝うため、大分県宇佐市の地域おこし団体などが21日に計画するイベントが思わぬ逆風を受けている。最近になって市などに苦情が相次いでいるためだ。主催者は戸惑いながらも「トランプ氏個人ではなく新大統領の誕生を祝うのが目的」として予定通り開催するという。
特集:トランプ新大統領
宇佐のローマ字表記は「USA(うさ)」。市民らが遊び心で設置した星条旗や自由の女神などがあちこちにあり、地域のPRに一役買っている。市内5団体は昨年12月、「日本のUSA(宇佐)でアメリカ大統領の就任を盛大に祝う会」を結成。JR宇佐駅にトランプ氏の等身大パネルを立て、くす玉を割る計画を発表した。
ところが、市によると、「(問題発言をしている)トランプ氏を市が祝うのか」「何でも乗っかればいいわけではない」といったメールや電話が最近、市などに寄せられた。この3日ほどで届いた約30件の大半が批判的な意見だという。
祝う会は一時、祝賀色を弱めることも検討したが、「トランプ氏の応援ではなく日本のUSAの発信が狙い」だとして、内容を変えないことにした。事務局の吉武裕子さんは「逆風を帳消しにするくらい盛り上がりたい」と意気込む。(大畠正吾)