国際通貨基金(IMF)はこのほど発表した報告の中で、2020年のグローバル経済は4.4%減少する一方で、中国経済は1.9%増加して、世界で唯一プラス成長を達成した主要エコノミーになったとした。IMFだけでなく、世界銀行をはじめとする複数の国際機関も、最近になって中国経済の成長率予測を相次いで引き上げた。「経済日報」が伝えた。
経済が予測以上に回復
実際、中国経済を評価する国際機関はIMFだけではない。世銀がこのほど発表した予測では、今年の中国経済成長率は2%に達するとし、6月初めの1%から1ポイント引き上げた。また来年の成長率は7.9%になると予想した。
世界的な格付機関のムーディーズ・インベスター・サービスはこのほど「グローバルマクロ経済見通し報告」を発表し、今年の中国経済成長率予測を1%から1.9%い引き上げ、来年は7%前後になると予想した。同じく世界的格付機関のフィッチ・レーティングスも9月に出した「グローバル経済見通し」の中で、中国の20年成長率を1.2%から2.7%に引き上げ、来年は7.7%になるとした。
IMFの報告によれば、中国経済の回復の力強さが予想を上回り、第3四半期(7-9月)に回復ペースが加速した兆しがあることが、このたび世界経済の成長率予測を引き上げた重要な原因だという。
中国政策科学研究会経済政策委員会の徐洪才副会長は、「国際機関が中国経済の成長率予測を引き上げたのは、情勢の変化と中国経済の実際の動きに基づくものだ。中国は新型コロナウイルス感染症対策と企業活動・生産活動再開で世界のトップを走り、投資、消費、輸出入といった主要経済指標も四半期ごとに上昇・好転している」との見方を示した。
中原銀行のチーフエコノミストで、中国国際経済交流センター学術委員会の王軍委員は、「グローバル経済が不安定な情勢の中で動揺している今、中国経済が他国に先駆けて安定に向かうことができたのは主に次の3点によるものだ。(1)感染症予防措置の成功(2)柔軟で適切なマクロ経済政策の調整(3)揺るぎない対外開放によって対外貿易と外資が安定し、期待が安定したことだ」との見方を示した。
中国人民大学経済研究所の劉暁光所長補佐は、「国際機関は軒並み中国経済を高く評価しており、これは一方では中国経済が力強い回復を実現したことによるものであり、他方では中国経済が外部からの打撃に対してこれまでたびたび示してきた素晴らしい対応が、中国の強大な強靱さとマクロ調整能力を示しており、今後の経済情勢への信頼感に満ちたことによるものだ」との見方を示した。