復旦大学出版社はこのほど、「漢英新冠詞典(An English-Chinese Dictionary of Terms Related to COVID-19)」をリリースした。この辞書は、復旦大学出版社が5月にリリースした「英漢新冠詞典(A Chinese- English Dictionary of Terms Related to COVID-19)」の姉妹編で、それをコーパスのベースにしている。2冊の辞書はいずれも新型コロナウイルス感染が拡大する中、編纂された。
「漢英新冠詞典」には7683語が収録されている。収録されているのは、頻繁に使われている新型コロナウイルス関連のワードとフレーズ、専門用語で、「方艙医院(mobile/cabin hospital; makeshift hospital)」、「保持社交距離(to maintain social distancing; to keep physical distancing)、「呼吸衰竭(respiratory failure)」、「咽拭子(throat swab)」などが含まれている。さらに、「直播帯貨(influencer marketing)」や「無接触配送(contactless delivery)」など、中国の新しい表現方法も収録されている。
新型コロナウイルスは人々の生活を著しく変えただけでなく、人々が普段使用する言葉にも影響を与えている。最近、海外の多くの辞典が「今年の言葉」を発表しており、新型コロナウイルス関連の言葉が相次いで選出されている。
「オックスフォード英語辞典」が「異様な年」となった今年の言葉を選出
英国放送協会(BBC)の23日の報道によると、今年は「異様な年」となり、英オックスフォード大学出版局が出版する「オックスフォード英語辞典」は、「未曾有の年となった2020年」の今年の言葉として、「新型コロナウイルス肺炎(COVID-19)」、「在宅ワーク(WFH)」、「ロックダウン(lockdown)」などを選出した。また今年、「パンデミック」の使用回数は57000%以上増となった。
BBCの報道によると、2020年の「精神、感情、注目ポイント」を反映するためにそれら言葉を選出したとしている。
「コリンズ英語辞典」の今年の言葉は「ロックダウン」
英紙「ガーディアン」の報道によると、「コリンズ英語辞典」はこのほど、2020年の「今年の言葉」に、「ロックダウン(lockdown)」を選出した。
コリンズ英語辞典は「ロックダウン」を、「旅行や社会的交流、公共スペースの使用が厳しく制限されること」と定義している。コリンズ・コーパスの記録によると、「ロックダウン」の使用回数は昨年に比べて6000%増となった。コリンズ・コーパスによると、「ロックダウン」の使用頻度は、2019年がわずか4000回だったのに対し、2020年は25万回超に上った。
コリンズ英語辞典の収録言語のコンサルタントを務めるヘレン・ニューステッド氏は、「使用される言葉は、私たちの周囲の世界を反映している。『今年の言葉』に『ロックダウン』が選ばれたのは、数十億人の共通の経験がそれに濃縮されているからだ」と説明する。ロックダウンは人々の仕事、勉強、ショッピング、社会的交流などに影響を与えており、「ロックダウン」という言葉が世界のほとんどの国の一年を要約していると言えるだろう。
今年の言葉の最終候補に残った10語のうち、「ロックダウン」のほか、「コロナウイルス(coronavirus)」、「ソーシャル・ディスタンシング(social distancing)」、「自己隔離(self-isolate)」、「キーワーカー(key worker)」などが新型コロナウイルスに関連する言葉だった。「コリンズ英語辞典」は、過去1年の間に、「地域に必要不可欠な公共サービスの従事者」を指す「キーワーカー」という言葉の使用回数が60倍に増えたことについて、「今年、社会で非常に重要な職業が重視されたことを反映している」と説明している。 (編集KN)
「人民網日本語版」2020年11月24日