動かないオランダ風車=堺市西区築港新町4丁
バブル期に造られ、壊れたまま放置されてきた堺市臨海部の「オランダ風車」。活用か撤去かをめぐり、市が動き出した。建設コンサルタントが近くまとめる再生計画を基に、本格的に検討を始める予定だ。
風車は堺泉北港がある西区築港新町の埋め立て地に1989年に建てられた。鉄筋コンクリート造りの7階建てで、高さ25・7メートル。テラスもあり、内部の階段で7階まで上がることもできる。直径約26メートルある羽根はオランダで製造して国内に運び、大手ゼネコンが組み立てた。実際に麦などをひいていた風車を再現した本格的なものだ。
市によると、府と大阪市が出資していた大阪産業廃棄物処理公社(2006年解散)が2億4千万円で建設。風車は「もずの夢」と名付けられ、周辺は「風車ひろば」として整備された。
当初は管理する「風車守」がいて、浜風を受けてまわっていたが、04年に堺市が公社から寄付された時には、羽根が固定され動かない状態だった。08年に部材の木片が落下するなどしたため、風車ひろば一帯を立ち入り禁止にした。
現在も風車は市の管理。土地は府の所有だが、市が無償で借り受けている。市は臨海部のにぎわいづくりの一つとして、風車ひろばの再整備に向けた計画案を15年に一般競争入札で募集した。落札した建設コンサルタントが今年3月までに活用計画やイメージ図を市に提出する予定だ。
同社の活用計画では、風車の維…