先発に定着しつつあるサウサンプトンの吉田=ロイター
サッカーのイングランド1部サウサンプトンのDF吉田麻也が、先発定着に大きく前進した。22日のレスター戦で4試合連続でリーグ戦に先発。6試合ぶりの無失点で、5試合ぶりの勝利を飾った。
サウサンプトンのセンターバック(CB)は、ポルトガル代表のフォンテとオランダ代表ファンダイクの2人がコンビを組む布陣が基本になっていた。吉田は昨季からこの2人に阻まれ、リーグ戦の出場が減っていた。ところがフォンテが移籍を希望し、20日にウェストハムへ移った。吉田は「長いことチャンスを待っていた。ここでつかみとりたい」と話していた。
フォンテが移籍した直後の22日のレスター戦は、正念場だった。チームは4連敗中。さらに試合中、吉田と並んで出場していたファンダイクが後半10分に負傷退場。代わりに経験の少ない22歳のDFスティーブンスが出場した。吉田は「シンプルにやるだけを心がけよう」とスティーブンスに声をかけて落ち着かせた。
吉田の危なげない守備もあって、チームは5試合ぶりの勝利。6試合ぶりの無失点を「自分のパフォーマンスとともに、チームの結果がついてきたのが本当によかった」と振り返った。
欧州でプレーする選手が所属チームで出場機会の少ないことは、ワールドカップロシア大会出場を目指す日本代表にとっても問題になっていた。吉田の先発の機会が増えれば、朗報になりそうだ。吉田は「僕のサッカーキャリアの中で、この半年、また一つの勝負かなと思う」と気を引き締めた。(サウサンプトン=河野正樹)