文化審議会は27日、東京都清瀬市の「清瀬のうちおり」など3件を重要有形民俗文化財に、三重県鳥羽市・志摩市の「鳥羽・志摩の海女(あま)漁の技術」など7件を重要無形民俗文化財に指定するよう文部科学相に答申した。うちおりは、農家の女性がくず繭や残糸を材料に自家用に織った布のこと。海女漁は、全国で最多の約750人が従事している。
また、長野県安曇野市・松本市・池田町の「安曇平(あづみだいら)のお船祭り」など5件を「記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財」に選択するよう文化庁長官に答申した。他の指定などは次の通り。
【重要有形民俗文化財】砺波(となみ)の生活・生産用具(富山県砺波市)▽宇土(うと)の雨乞い大太鼓 附(つけたり)・関連資料(熊本県宇土市)
【重要無形民俗文化財】常陸大津の御船祭(茨城県北茨城市)▽河口の稚児の舞(山梨県富士河口湖町)▽大鹿(おおしか)歌舞伎(長野県大鹿村)▽阿波の太布(たふ)製造技術(徳島県那賀町)▽薩摩硫黄島のメンドン(鹿児島県三島村)▽悪石島(あくせきじま)のボゼ(同県十島村)
【記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財】若狭能倉(のうくら)座の神事能(福井県若狭町)▽尾張西部の子供ザイレン(愛知県愛西市・稲沢市・津島市ほか)▽博多鋏(はかたばさみ)の製作技術(福岡市)▽米良山(めらやま)の神楽(宮崎県西都市・木城町・西米良村)