キャンプ・シュワブ沖にコンクリートブロックが投入された=7日午前9時25分、沖縄県名護市、金子淳撮影
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古沖への移設工事で、沖縄防衛局は7日午前、汚濁防止膜を海中に固定するコンクリートブロックを海底に設置する作業を始めた。228個を投入する計画で、数カ月かけて汚濁防止膜を張り、4~5月にも護岸工事を始める予定だ。
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立ち入り制限区域を示す浮き具で囲まれた埋め立て予定海域では、停泊していた作業船のクレーンが午前9時過ぎから動き始め、1個十数トンのブロックをつり上げて海中にゆっくりと投入。正午までに、2隻の作業船から計3個が投入された。沖縄防衛局は取材に「ブロックを海底に設置する作業を始めている」と説明した。
制限区域の外では、移設反対派のカヌー10隻ほどが浮き具に近づき、海上保安庁のボートが区域内に入らないよう拡声機で繰り返し警告した。
埋め立て予定海域の陸側にある米軍キャンプ・シュワブのゲート前では、工事に抗議する市民らが工事車両を基地に入れさせまいと早朝から座りこんだ。午前9時過ぎ、沖縄県警の機動隊員が座り込んだ約50人の両脇や足を抱えてゲート前から排除。「基地を造らせるな」「抗議は私たちの権利だ」と怒声が飛ぶ中、工事用トラック数台が次々と基地内に入った。(鈴木峻、小山謙太郎)