パナソニックが発売したスタジアム向け観戦サービスのイメージ=同社提供
スタジアムでスポーツ観戦する際、スマートフォンなどを使って様々な映像が楽しめる新サービスをパナソニックが売り出した。スタジアムに設置された複数のカメラを選び、映像を手持ちのスマホなどに映せる。自席から見られない角度からプレーを見たり、見逃した瞬間の映像を巻き戻して見たりできる。
専用の無料アプリをスマホやタブレット端末に入れたうえで、スタジアムの無線通信網に接続。スタジアムのいろいろな場所に取りつけられているカメラの映像を選ぶ。試合の運営者らが提供すれば、ルールの解説動画や多言語実況なども楽しめる。利用料は運営者が決めるという。
サービスはフランスの新興企業「ヴォゴ」が欧米で展開している。日本向けにはパナソニックがシステムを共同開発し、プロスポーツ運営会社や競技団体などに売り込む。パソコンと通信機器さえあれば配信できるため、1試合限りでも提供しやすいという。
パナソニックは2020年の東京五輪を見据え、照明や放送機器、セキュリティーなどスタジアム向けの事業を強化している。スタジアムを含む娯楽施設事業全体で18年度に3千億円規模の売上高を目指す。(新田哲史)