記念乗車券
33年にわたり地下鉄銀座線を走った01系車両の引退記念乗車券が19日、日本橋駅の特設ブースで売り出された。別れを惜しむ鉄道ファンらは午前8時の販売開始時には千人の列になり、用意した5千セットが午後3時には完売した。
テツの広場
東京メトロによると、01系のデビューは1983年。6両1編成で計228両38編成が製造され、85年には鉄道愛好者団体の鉄道友の会が優秀な車両に贈るローレル賞を受けた。オレンジ色のラインが鮮やかな車体で親しまれたが、2012年からはレモンイエローの新型車両1000系導入に伴い、廃車などで徐々に減少。今は最後の1編成(91年製造)が熊本の復興支援「くまモンラッピング電車」(24日まで)として運行しており、その車両も3月10日で引退する。
記念乗車券(千円)は01系の概要やデータを記したオレンジ色の台紙に浅草、上野など主要駅からの硬券6枚がセットされている。「すっきりしたデザインで好きだった。記念乗車券になると聞き、飛んできた」と武蔵野市の会社員男性(58)。購入制限いっぱいの3セットを買った江東区の自営業男性(59)は「銀座や新橋に出かけた若いころからの思い出がたくさん詰まった車両。駅で出会えなくなるのは寂しいね」と話した。(西本ゆか)