手渡される名刺のり(動画から、佐賀市提供)
食べられる名刺で、佐賀ノリをアピール――。佐賀市がノリでできた名刺を使ったPR作戦を展開している。市出身の有名人らが県外の人に配り、佐賀ノリの知名度アップを狙う。市の「名士」たちが出演する動画も公開。担当者は「ブランドとおいしさを全国に伝えたい」と意気込む。
これまで、市は珍魚「ワラスボ」を未知の生命体に見立てた動画や、ムツゴロウとシオマネキの対決を描いた動画など、奇抜なPR作戦で話題を集めてきた。
今回目を付けたのは、特産のノリ。佐賀市沖など有明海で作られる県産ノリは昨季まで13季連続で販売額、生産枚数とも日本一。有明海の豊富な栄養分のおかげで柔らかく、甘くておいしいと評価されている。
一方で、市によると「有明ノリ」や「有明海産」として一般市場に出回ることもあり、佐賀で作られていることを知らない人も多いという。今回の企画も、打ち合わせで市のPRのアドバイザー(県外出身)が「佐賀ってノリが有名なんですか」と話したことがきっかけの一つ。名前とおいしさを同時に伝えようと考えた結果、「名刺のり」が生まれた。
市内にも工場を持つノリ販売会社「小善本店」(本社・東京都)が、レーザーカッティング技術を使い、ノリを削ったり、切り抜いたりして作成。縦5センチ、横9センチで、普通の名刺とほぼ同じ大きさ。肩書や名前、佐賀市シティプロモーション室の連絡先などが入る。
柄は熱気球やワラスボ、佐賀錦など全8種類。約5千枚作った。「SNS等に写真をアップされたら、お早めにお召し上がりください」という紙も同封。乾燥剤入りの缶が名刺入れだ。
秀島敏行市長ら市役所関係者、…