クレーンでつり上げられ出島と江戸町の間に架けられる「出島表門橋」=27日午前10時10分、長崎市、朝日新聞社ヘリから、森下東樹撮影
長崎市の国史跡「出島和蘭(オランダ)商館跡」と、川をはさんだ対岸に27日、江戸時代さながらに橋が架けられた。
長崎)27日に出島に橋架設 江戸時代の人の流れ再現へ
江戸時代の出島は、長崎の町との間に石造の旧出島橋が架けられ、日本と欧州とを結ぶ出入り口になっていた。しかし、旧出島橋は明治時代に撤去され、周囲の埋め立ても進んだため、現在出島を訪れる人の中には、「島」になっていないことに違和感を持つ人も少なくないという。
今回の「出島表門橋」は、江戸時代に出島に出入りした役人や商人らと同じ目線で出島を体験してほしいと、市が旧出島橋とほぼ同じ場所に設置した。事業費は約5億6千万円。長さ約38メートル、重さ約50トンの金属製のモダンなデザインの橋は、長崎県西海市の工場から海路と陸路で運ばれ、最後に巨大なクレーンでつり上げられて設置された。今後、床に木を貼ったり手すりや照明をつけたりして、11月に完成する予定だ。