名物のナポリカツや10段ソフトクリームを味わうファン=花巻市のマルカン大食堂
懐かしい昭和の面影を残す岩手県花巻市上町の旧マルカン百貨店の大食堂が20日、営業を再開した。惜しまれながら閉店してから8カ月。待ち望んだファンが次々と集まり、名物の10段ソフトクリームなどにかぶりついて「この味だあ」と歓声を上げていた。
現行の耐震基準を満たさず、改修を断念して昨年6月に閉店した同百貨店。ビル6階にある大食堂の存続をめざして運営を引き継いだ地元のまちづくり会社「上町家守舎」(小友康広代表)が厨房(ちゅうぼう)器具などを一新、スタッフの一部も引き継いで再開した。
正午の開店前から100人以上の行列ができた。東京都足立区の会社員佐藤幹彦さん(36)は夜行バスで来て午前6時から並んだ。「十年来のファン。うれしくて」。昨年の閉店の時も2人で来たという北上市和賀町の清藤博美さん(67)、文江さん(66)夫妻は「ありがたい。応援のためにも毎月3回は来ないとね」と話し、名物のナポリカツや10段ソフトクリームに舌鼓を打っていた。
食堂では150品目以上あった…