会見に臨む(右から)川端達夫・衆院副議長、大島理森・衆院議長、伊達忠一・参院議長と郡司彰・参院副議長=2日午後、衆院議長公邸、竹花徹朗撮影
天皇陛下の退位をめぐり、衆参両院の正副議長は2日、10の政党と会派の代表者を集めた全体会議を開いた。女性宮家の創設を含む安定的な皇位継承について継続的に検討する必要性では各党が一致。最も隔たりが大きい退位を実現する法形式の議論を3日に控え、与野党に歩み寄る動きも見え始めた。
特集:天皇陛下の退位をめぐる議論
「『今後、検討する必要性』を否定する会派はどこもなかった。大きな方向性は、皆さん同じだろうという認識を持った」
大島理森衆院議長は全体会議後の記者会見で、民進が求める女性宮家の創設など安定的な皇位継承について、こう語った。
この日は衆参両院の正副議長が先月27日に示した各党・会派の意見を整理した文書に沿って、①昨年8月の陛下の「お言葉」の受け止め②象徴天皇制③安定的な皇位継承④退位――について意見交換した。
いまの陛下の退位に向け法整備が必要という点は各党が一致している。女性宮家の創設などの「安定的な皇位継承」について、民進の馬淵澄夫・党皇位検討委員会事務局長は会議で自民党に対し、「いつまでに解決しなければならない課題だという考えを持っているのか」と問いただした。
自民の茂木敏充政調会長は「女性皇族のご年齢からしても、女性宮家などの問題は先延ばしすることができない」と明言。「検討のあり方、検討の場については慎重な配慮、対応が必要」との留保は付けながらも、民進に歩み寄りの姿勢を見せた。高村正彦副総裁も「遅滞なく、と考えている」と歩調を合わせた。
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