トランプ大統領の施政方針演説中、拍手をする長女のイバンカ氏(中央)=ロイター
トランプ米大統領が2月28日に議会で行った就任後初の施政方針演説。これまでとは違って激しい言葉を避けた演説のトーンには、長女イバンカ氏の助言があったと、ロイター通信が伝えた。一方、トランプ氏が「フェイク(偽)ニュースだ」などと繰り返し攻撃してきたメディアからも、これまでと比べ好意的に受け止められた。
トランプ大統領議会演説 印象的フレーズから読み解く
演説案は10日間にわたって練られ、イバンカ氏のほか、ペンス副大統領やバノン首席戦略官らが加わっていた。イバンカ氏はトランプ氏の信頼が厚いとされ、昨年11月の安倍首相との初会談など、これまで重要な会談や意思決定の場に同席してきた。
ロイター通信によると、イバンカ氏は演説の2日前、大統領執務室で開かれた会議に出席。トランプ氏が大統領としてふさわしい資質を持っているかどうかの懸念を和らげるため、助言をしたという。当局者は、「提案をする人は多かったが、トランプ氏が決めたのはイバンカ氏が勧める楽観的な口調だった」と明らかにした。また、手頃な保育制度や育児休暇については、好意的に話すようイバンカ氏がトランプ氏を説得したという。
演説後のCNNの世論調査では、78%が好意的に受け止め、米メディアにもこれまでより肯定的な反応が見えた。
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