稀勢の里の土俵入り披露
日本相撲協会の八角理事長(元横綱北勝海)は、12日に初日を迎える春場所を前に、新横綱の稀勢の里への一つの不安を口にする。「ぶっつけ本番だからなあ……」。心配の種は土俵入り。一体、どういうことなのか。
どすこいタイムズ
土俵入りは相撲の基本の型を演じ、天下太平や五穀豊穣(ほうじょう)を願う神事。新横綱は奉納土俵入りや、連日の巡業で土俵入りを繰り返し、最初の場所を迎える。
だが、初場所後と夏場所後に昇進した新横綱は事情が違う。2月と6月には基本的に巡業がなく、「練習機会」が少ない。稀勢の里は明治神宮での初披露を含めて計4度だけ。2月と6月に巡業がないのは、「裸の力士に真冬の寒風は酷」「梅雨時は天気の見通しが立たない」といった、巡業が野天だった頃の名残らしい。
不知火型と雲竜型、二つの土俵入りから、稀勢の里は雲竜型を選んだ。問題は、不知火だろうが雲竜だろうが、3種類の動きを覚えなければならないということだ。
東の横綱は、土俵に上がると東…