日本生活協同組合連合会(日本生協連)は21日から、配偶者の転勤や親の介護などを理由に離職する生協の職員を対象に、希望すれば転居先の別の生協で働き続けられる制度を導入する。仕事と家庭の両立をめざす働き手と、離職を食い止めたい生協側の双方にメリットがある仕組みで、民間主導の「働き方改革」として注目を集めそうだ。
店舗や宅配事業を運営する全国131の地域生協のうち45の生協が参加を表明しており、対象は約8万人。正規職員だけでなくパートも利用できる。参加する生協はさらに広がりそうで、最大で約11万人が対象になる見込み。キャリアを中断せずに働ける環境づくりに役立つと期待されている。
「コープさっぽろ」「コープこうべ」などの地域生協は全国各地にある。地域ごとに独立して事業を展開している別法人だが、販売や物流などの業務内容は共通点が多い。全国的に地域生協で人材の高齢化や人手不足が深刻化しており、全国の生協が加盟する日本生協連が、転居で離職する人材を生協間で橋渡しするしくみの導入を決めた。早速、夫の東京への転勤が決まった大阪府のパート職員の利用が決まったという。
配偶者の転勤などによる転居で…