欧州連合(EU)首脳会合を翌日に控え、ローマ中心部の会場周辺には厳戒態勢が敷かれた=24日、山尾有紀恵撮影
欧州統合の基礎となったローマ条約の締結から60周年を記念する欧州連合(EU)首脳会合を25日に控え、ローマ中心部では24日、会場となるカンピドリオ周辺に厳戒態勢が敷かれた。ロンドン中心部で22日に発生したテロ事件を受け、当局はさらに警備を強化している。
イタリア内務省の発表によると、今回の行事のため、警察官ら5千人を動員。会場周辺を中心とする約1千カ所に監視カメラが設置された。首脳会合の当日は検問所が約40カ所設けられ、車や人の通行が制限される。地下鉄も会場に近い駅は閉鎖される。会場周辺の博物館や遺跡は休業するという。
ANSA通信によると、ミンニーティ伊内相はロンドンの事件が起きた翌日の23日、対テロ戦略の会合を招集。会合後、「人々が集まる場所や訪問者が殺到する場所の管理をさらに強化しなければならない」と述べた。(ローマ=山尾有紀恵)