会見の冒頭、頭を下げる県高体連登山専門部の猪瀬修一専門委員長(右)と県立大田原高校の植木洋一校長(中央)=29日午後4時58分、栃木県庁、遠藤啓生撮影
栃木県那須町のスキー場付近で登山講習中の高校生ら8人が死亡した雪崩事故で、講習会を主催した県高校体育連盟登山専門部の猪瀬修一専門委員長(50)らが29日、県庁で記者会見した。猪瀬氏は訓練の実施を決めた理由について「何年か前に同じ場所で訓練したことがあり、絶対安全と判断していた」と述べた。
「当時は絶対安全と判断した」 雪崩事故会見、主な発言
猪瀬氏は8人が死亡した県立大田原高校の教諭で、講習会の責任者。雪崩発生時はスキー場近くの旅館の本部にいた。訓練には生徒46人と教諭9人の計55人が参加していた。これまで48人としていたが修正した。
猪瀬氏によると、27日は当初、近くの茶臼岳の登山を計画していたが、荒天のために午前6時に中止を決定。深い雪の中を歩くラッセル訓練の提案を他の教諭から受け、「引率教諭と3人で話し合って決めた」と述べた。最終判断が猪瀬氏かとの問いには「そうなる」と認めた。「茶臼岳は積雪が多く滑落の危険があるが、訓練は雪崩の起きやすい場所に近づかないので大丈夫だろうと判断した」という。
猪瀬氏は、現場の尾根は過去に…