三原舞依の女子SPの演技=林敏行撮影
(29日、世界フィギュアスケート選手権女子SP)
日本勢は樋口新葉の9位が最高 世界フィギュア女子SP
フィギュア特集 Kiss and Cry
三原は最後のジャンプでまさかのミス。演技後、表情はこわばっていた。「あまり感じたことのない緊張があって……。緊張していても跳べる自信はあったけど、6分間練習から思うような動きができなかったのが原因かな」。言葉を絞り出すように話した。
現地入りしてから、ずっと調子は良かった。練習でもジャンプは失敗しない。この日も冒頭のルッツ―トーループの3回転の連続ジャンプはきれいに決めた。なのに、最後の3回転フリップが決まらず、さらに転んだ。「跳び急いだ。失敗したことのないジャンプで失敗してしまうのは、自分の気持ちの弱さかな」
エースの宮原知子(関大)が欠場し、シニア1年目の17歳にかかった期待は大きく、重圧もあった。「今シーズンで一番だめだった。このままでは終われないので、しっかりと最後のシンデレラを演じきれたらいい」。フリーへ、必死に気持ちを切り替えた。(野田枝里子)