13日の東京外国為替市場では、トランプ米大統領が「ドルが強すぎる」と発言したことを受けて円高ドル安傾向となった。円相場は一時1ドル=108円台後半となり、昨年11月中旬以来、約5カ月ぶりの円高水準となった。株式市場では輸出関連株を中心に売られ、日経平均株価は一時240円超も値下がりした。
トランプ氏「ドルは強すぎる」 輸出の重し、ドル高牽制
前日の米国市場の取引時間中に、米ウォールストリート・ジャーナル紙のインタビューでのトランプ氏の発言が伝わり、円は急伸。東京市場もその流れを引き継いだ。午後1時時点の円相場は、前日午後5時より84銭円高ドル安の1ドル=108円82~84銭。対ユーロは同32銭円高ユーロ安の1ユーロ=116円13~17銭。
株式市場では、円高で輸出採算が悪化する自動車株を中心に売られ、日経平均の下げ幅は一時240円超となり、取引時間中の年初来安値を更新した。午後1時時点は、前日終値より192円77銭安い1万8359円84銭。東京証券取引所第1部全体の値動きを示すTOPIX(東証株価指数)は、同15・95ポイント低い1463・59。市場では「北朝鮮情勢が緊迫化する中、さらに円高が進めば、売りが膨らむ可能性がある」(大手証券)との声が出ている。
低リスク資産の国債は買われ、長期金利の指標の満期10年物国債の利回りは一時、0・005%と約5カ月ぶりの低水準となった。