それぞれの月面探査車と共に撮影に応じる「チーム・インダス」のスリダー・ラマスバンさん(右)と「HAKUTO」の袴田武史さん(中央)=21日午後、東京都文京区、嶋田達也撮影
世界初の月面探査レースで、インドから参加するチームIndus(インダス)が来日し、日本のチームHAKUTO(ハクト)のメンバーと対談するイベントが21日、都内で開かれた。インドの探査車「ECA」の実物大の模型も公開された。
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日本初公開のECAは、ロボットのようなスマートな外観が特徴。ハクトの探査車「SORATO」と、インドのロケットに相乗りして、月面の「雨の海」への着陸を目指している。
インダスの渉外担当、スリダー・ラマスバンさんは「これからはアジアが宇宙開発のキーロケーション。アジアの問題をアジアの中で解決し、世界中の課題もアジアで解決していきたい」と話した。
ハクト代表の袴田武史さんは「宇宙開発というと、インドは開発途上のイメージがあったが、非常に良い印象を受けた。これからさらに開発が進んでいくのでは」と、印象を語った。
レースの行方について袴田さんは「優勝したいし、勝てると思っている。ただ、この競技は参加チームすべてがコラボレーションをしている。個人的には参加チームすべてが優勝者であると思う」と話した。
月探査レースは、米グーグルの主催。2017年中にロケットを打ち上げて探査車を月面に送り込み、500メートル以上移動させ、高解像度の映像を地球に送ることがミッション。最初に達成したチームに賞金2千万ドル(約22億円)が贈られる。
当初、16チームが準備を進めてきたが、昨年末までに11チームが脱落した。現在残っているのは、日本とインドのほか、米国、イスラエル、国際チームの五つ。
HAKUTOメディアパートナー、朝日新聞社が運営するクラウドファンディングサイト「A―port」(
https://a-port.asahi.com/
)では、チームの活動資金の募集している。募集は5月1日まで。(田中誠士)