心臓内部に入れるカテーテルや血管を切るメスといった医療機器を再利用する仕組みを厚生労働省がつくる。再利用時の有効性や安全性を確保する基準を新設。これまでは一度使えば廃棄してきた機器を業者が集めて分解、洗浄、組み立て直して販売できるようになる。機器の値段が下がると期待される。
厚労省の21日の医療機器・体外診断薬部会で了承された。一般の意見を聞いた後、7月をめどに導入を予定する。現在の案では、再利用できる機器は国内の医療機関で使用されたものに限る。感染症患者への治療や検査に使われたものや、人の体に埋め込まれた機器の再利用は認めない。
機器の再製造・販売には厚労相の許可が必要になる。年に1回程度は、医薬品の審査や安全対策を担う医薬品医療機器総合機構が、安全性などに問題がないかを確認する。(福地慶太郎)