認知症サポーター大使に任命されたプロスキーヤーで登山家の三浦雄一郎さん。「認知症の人たちが自分らしく生きていける地域づくりを応援していきたい」と話している(英国アルツハイマー協会提供)
26日に始まった認知症国際会議のシンポジウムで、プロスキーヤー・登山家で認知症サポーター大使を務める三浦雄一郎さんのビデオメッセージが流れた。全文は次の通り。
認知症サポーター、広がる輪 国際会議で報告へ 京都
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みなさまこんにちは。このたび認知症サポーター大使に任命されました三浦雄一郎です。
高齢社会となり、元気なお年寄りもたくさんいらっしゃるんですが、認知症の方も年々増えています。いまでも高齢者の約7人に1人ですが、2025年には5人に1人、我が国では700万人にも増加するといわれています。
この数字をみると、認知症は誰もが関わる身近な病気です。
認知症を、限られた人たちだけの問題としてとらえるのではなく、認知症について正しい知識を持ち、どのようなサポートが必要なのか理解し、必要な時は手をさしのべながら、地域全体で認知症の方々とそのご家族を見守ることができるように学ぶこと。これが認知症サポーターになることです。
私の母も認知症でした。そんな母を、父や家族でサポートしてきましたが、当時は十分な知識や情報もなく、ただ家族だけで頑張っておりました。
新しい時代を迎え、これから社会全体で受け止めてもらえるなら、たいへんありがたく思います。日本とイギリスは世界の中でも認知症に対する取り組みが進んでおり、その経験を他の国や地域にも共有すべく、共に活動を進めています。 私もその趣旨に賛同し、日本の認知症サポーター大使として認知症の人たちが自分らしく生きていける地域づくりを応援していきたいと考えています。
夢をいつまでもあきらめない、誰もが前向きに希望に満ちた人生を歩める社会、そんな地域が日本中、世界中で増えていくよう、ぜひみなさんもご一緒に活動していこうではありませんか。どうぞよろしくお願いいたします。ありがとうございました。(北村有樹子)