(26日、ソフトバンク4―1日本ハム)
スコアボードの一回裏に数字の「4」がともる。日本ハムの先発投手、村田は「真ん中に集めすぎてしまった」。試合開始早々、絶望的な点差だ。なぜなら、21試合を終えた時点での総得点は51点。1試合平均だと2・4点しか取れていない。そして22試合目も、貧打は変わらなかった。
先頭打者が出塁しても、後が続かない。四回は田中賢が二ゴロ併殺。五回は1死一、二塁としてから、中島の三塁ライナーで二塁走者のレアードが飛び出し、またしても併殺。九回も先頭の近藤が四球を選ぶなど1死一、二塁と粘ったが、レアードに、代打の矢野が連続三振で倒れた。
各打者の調子が上がらないまま、試合を重ねている。打率4割5分6厘と孤軍奮闘している近藤を除けば、主力の打率はよくて西川の2割3分5厘。中田とレアードに至っては1割台だ。「打率2割ってことは、ヒットが出るのは5回に1回。ちょっときつい」と厚沢ベンチコーチ。攻撃が単発で、一気にたたみかけられないから、試合の流れを引き寄せられない。
試合後、中田は言った。「状態を上げられるなら、とっくに上げている。誰かがきっかけを作らなきゃいけない。ここまで負けると当然悔しい。これからの試合で取り返していけたらいい」。昨季は最大11・5差を覆してリーグ優勝した。12季ぶりの10連敗で、首位楽天と12・5差。王者の真価が問われている。(山下弘展)