「竹」をテーマにしたジャパン・ハウスの展示スペース=4月30日、サンパウロ、田村剛撮影
安倍政権が海外での戦略的な情報発信の拠点と位置づける「ジャパン・ハウス」の第1号が4月30日、ブラジルの最大都市サンパウロで開館した。「日本の『正しい姿』の発信」を目指すという。サンパウロの施設には2015~18年度で約36億円を投じ、年間6万3千人の来館を見込む。年内にはロンドンと米ロサンゼルスでも開館予定だ。
「日本の多様な魅力、ステレオタイプではない日本の姿を知ってほしい」。開館式に駆けつけた麻生太郎副総理は期待を語った。
ジャパン・ハウスの構想は、安倍政権が重視する領土問題や歴史認識について日本の立場を訴える拠点として始められた。その後の有識者会議の議論を経て、当面は文化などを紹介する「ソフト路線」にかじを切った。薗浦健太郎外務副大臣は、記者団に「一貫して平和国家として歩んできたというメッセージを、セミナーやイベントで発信する。プロパガンダの施設ではない」と話した。
取り組みの三本柱は①日本の「…