小さな黒板に思い思いのメッセージを書き、パレードする参加者ら=7日午後、東京都渋谷区、川村直子撮影
性的少数者への理解を進めるイベント「東京レインボープライド」のパレードが7日、東京都内であり、約6千人が渋谷駅前のスクランブル交差点など約3キロを歩いた。性の多様性を象徴する虹色の旗や横断幕を掲げ「同性婚を認めて」「多様性を学ぼう」などと訴えた。
「思うがままに生きよう」 高校生がLGBT応援ソング
今年は、金融機関で働く社員たちや欧州各国の大使や家族など、過去最大の23のグループが出場した。初めて参加した元養護教諭の井上鈴佳さん(27)=大阪府在住=は、同性婚の法制化を求めて行進。「国から結婚の権利を認められれば、性的少数者の子どもたちが自分に自信を持って大きくなれると思う」と話した。
女性に生まれ、男性として生きるトランスジェンダーの小松崎徹さん(19)は、髪を虹色に染め、「私は自分のままで十分だ」と英語で書かれたTシャツを着て歩いた。「LGBTについてもっと知ってもらうきっかけになれば」
教育関係者らのグループでは、教員や学生らが「教科書にLGBTを」「理解ある先生になります」などと書いた小さな黒板を持って行進した。企画したのは、民間学童保育の責任者を務める横浜市の池田えり子さん(28)。高校時代、女性を好きになり「自分は普通ではない」と思い悩んだ。一人でも理解してくれる先生がいたら違っただろうな、と思う。「子どもたちに『そのままのあなたがすてきだよ。味方がそばにいるよ』というメッセージを伝えたい」と話した。(杉山麻里子)