トランプ政権「ロシア疑惑」、議会と特別検察官の挟み撃ち
トランプ米政権とロシアとの関係をめぐる「ロシア疑惑」で、トランプ大統領が、連邦捜査局(FBI)の捜査を「圧力」と考え、コミー前長官を解任した疑惑が浮上した。事実なら、解任は「司法妨害」に当たる可能性が強まる。一方、コミー氏が米議会の公聴会で証言することも決まった。証言の内容は、司法省が任命した特別検察官や議会による疑惑解明に大きな影響を与えそうだ。
「ロシアのことで、私は大きな圧力を受けていたが、それが取り除かれた」
トランプ氏は10日、ロシアのラブロフ外相らとの会談でコミー氏の解任について、こう説明した。コミー氏を「狂っていて本当に変人だ」とも言い放ったという。米ニューヨーク・タイムズ紙が19日に報じた。
トランプ氏は9日にコミー氏を解任。クリントン元国務長官の私用メール問題に対する不手際を理由に挙げていた。しかし、米メディアによると、トランプ氏は2月、フリン前大統領補佐官とロシアをめぐる捜査を打ち切るよう求めていた。今回のラブロフ氏への言葉は、FBIの捜査は「圧力」で、コミー氏解任は捜査を「取り除く」ためだったと取られかねない。
司法省は独立性の高い特別検察…