米国では有料ストリーミングサービスの契約が伸びている
ずっと縮小傾向だった米国の音楽市場が息を吹き返している。全米レコード協会が発表した2016年の業界売上高は前年を11%上回る77億ドル(約8600億円)。1998年以来の伸び率となった。「定額で聴き放題」などを売りにする「ストリーミング」方式が前年より7割増えて39億ドルとなり、初めて全体の半分以上を稼ぎ出した。CD購入が優勢の日本でも徐々に増えている。
ストリーミングは、パソコンなどで音楽データを読み込みながら同時に再生する方式で、代表格は米アップルの「アップルミュージック」や、スウェーデンの「スポティファイ」といった音楽配信サービスだ。月10ドル程度の会員料金を払えば数千万曲が聴き放題になる。米国での有料契約は前年から倍増して2260万件になった。無料プランでも業界には広告収入が入る。
一方、買った音楽だけをスマートフォンや携帯音楽プレーヤーに保存する「ダウンロード」は18億ドル、CD・レコードは17億ドルと、ともに前年から2割減った。音楽の楽しみ方が急速に変わっていることが裏付けられた。
米国では00年代、「タワーレ…