北朝鮮情勢をめぐる最近の動き
米中両政府が4月の首脳会談で新設を決めた「包括対話」の初会合を6月下旬にワシントンで開くことで調整していることがわかった。北朝鮮が4週連続でミサイルを発射するなど挑発が止まらず、「外交・安全保障」分野を先行させて実施。米側には中国の北朝鮮への対応が不十分との見方もあり、両国が目標と定めた「100日間」の期限を前に、制裁強化などの対応を迫る狙いがありそうだ。
米政府当局者と米中関係筋が明らかにした。米側としては、目標期限の7月中旬を控え、中国が北朝鮮に対して制裁履行や外交を通じた問題解決に取り組んでいるか最終確認したい考えだ。米側が、中国側の取り組みが不十分と判断すれば、「単独行動」に踏み切るとも通告しており、強硬策を取る可能性がある。
トランプ大統領は4月上旬の習近平(シーチンピン)国家主席との会談で、両国の貿易不均衡について「100日計画」を立てて削減に取り組むことで一致。100日間を「経済面だけではなく、北朝鮮問題にもあてはまる目標期限」(ソーントン米国務次官補代行)と設定し、中国が北朝鮮問題について具体的な行動をとるまでの猶予期間とした。
5月末に訪中したソーントン氏…