ポストコロナの時代において世界経済の回復を後押しする原動力はどこにあるのだろうか?新型コロナウイルスの持続的な感染拡大、一国主義や保護主義の台頭という一連の負の要素を前に、経済成長に対する自信は黄金よりもさらに重要であり、この自信を中国に託す専門家や国際機関が増えている。(文:金観平。経済日報掲載)
まず、中国の新型コロナ対策は重大な戦略的成果を挙げた。国際社会は中国の感染防止・抑制能力を認め、高く評価している。この「確実性」が、経済発展の環境を整えた。
モルガン・スタンレーの報告は、中国を含むアジア各国の政府がパンデミックに対して一連の措置を講じており、経済に対してプラスの影響を生むのは間違いないと指摘する。世界の主要エコノミーの中で、中国は最も早く常態的な新型コロナ対策を実現し、経済と社会に対するパンデミックの影響を最小にまで抑え込んだ。その後、散発的な感染例は生じたものの、中国の各級政府は迅速に行動し、感染防止・抑制の厳格な制度と科学的な措置によって拡大を防いだ。良好な感染防止・抑制の状況は、中国の外資系企業に安定した経営環境をもたらし、中国経済の望ましい運営も保障した。世界の産業チェーンにおける中国の突出した地位、及び世界の供給・需要双方の中心としての重要な役割を考えると、こうした保障作用は世界的なものでもあると言える。
次に、中国経済は着実に回復しつつある。この「確実性」が、世界経済成長の原動力を客観的に強めた。
感染防止・抑制の状況が落ち着いてくるに従い、中国の一連の経済指標も全面的に底打ちし、好転した。5月期にサービス業はプラス成長を実現した。6月期に貿易は輸出入共にプラス成長に転じた。第1~3四半期に中国経済は前年同期比0.7%成長した。世界経済の成長に対する中国の寄与率が30%を超えることを考えると、中国経済はすでに世界経済成長の「最も確実な原動力」となっている。
最後に、中国は確固として揺るぎなく開放を拡大していく。この「確実性」が中国の発展によるメリットを共に享受できるという国際社会の予期を高めた。
パンデミック発生後、中国の対外開放拡大の歩みは遅れ、さらには中断するのではないかと懸念する声が上がった。だがこうした懸念が杞憂であることを事実は証明した。パンデミックの衝撃を前に、中国は一連の措置を講じて貿易と外資の安定化を図ったうえ、中国企業と外資系企業をしっかりと平等に扱ってきた。また、外資参入のネガティブリストの削減や、金融分野複数の外資資本比率制限の緩和。中国国際サービス貿易交易会、中国輸出入商品交易会、中国国際輸入博覧会の開催や、域的な包括的経済連携(RCEP)協定締結の積極的な推進。一連の既定の措置を予定通り実施し、一連の新たな対外開放措置を続々と打ち出すことで、開放拡大という中国の揺るぎない決意を示すとともに、中国の開放政策を通じて中国の発展によるメリットを共に享受することへの国際社会の自信をさらに強めた。(編集NA)
「人民網日本語版」2020年12月10日