コジマ技研工業の串刺し機。ベルトコンベヤーで流れる材料の位置をセンサーで確認し、1本1本真ん中に串を刺していく=東京都江東区
人手不足を背景に、人の代わりとなってロボットや機械が食品をつくる場面が増えてきた。作業効率をよくするため、高性能の産業ロボットが次々と開発されている。食品以外の現場でも使われ、ロボットをレンタルする企業も出始めた。
東京で16日まで開かれている国際食品工業展。人手がかかる作業を補えるロボットや機械がお目見えし、過去最多となる789社が集まった。
鈴茂器工(東京都)は、自動化が進む回転ずし業界向けに、シャリ玉を1時間あたり4800貫つくれる業界最速というロボットを持ち込んだ。不二精機(福岡県)は、生産能力を1・5倍にし、1時間あたり5200個のいなりずしをつくれる機械を売り込む。担当者は「スピードに加え、より少人数で扱える機械の需要が強くなっている」。
串刺し機の国内シェア8割超のコジマ技研工業(神奈川県)は、冷凍肉を串に刺す速さを2倍にした最新機が目玉だ。能力は冷凍肉は1時間に3千本、生肉なら6千本。手作業にこだわっていた小さな店が小型機を求めることも増えた。小嶋道弘社長は「パートが集まらず、やむなく自動化を選ぶようだ。人手不足は商機だ」と話す。果物の皮むきを熟練作業者の約3倍の速さでできるアストラ(福島県)の機械「瞬助」や、パン生地にクリームなどを自動で包む小型機を展示したレオン自動機(栃木県)なども注目されていた。
実際、長崎ちゃんぽんのリンガ…