成田空港関連の契約にからんで不正な現金の授受があったとして、警視庁は、成田国際空港会社(NAA)元役員の男性(64)を成田国際空港株式会社法に基づく収賄容疑で近く事情聴取する方針を固めた。捜査関係者への取材でわかった。
捜査関係者によると、元役員はNAAが発注した成田空港関連の契約で、千葉県の運送会社が有利になるよう便宜を図った見返りの趣旨で、同社元社長の男性(47)から現金数十万円を受け取った疑いがある。同庁は容疑が固まり次第、2人を逮捕する。
この運送会社は2013年4月以降、NAAを顧客に、成田空港の出入り口で使う通行止めゲートや、空港事務所の事務機器用品を販売していた。
NAAは政府が100%出資している。職員は公務員に準ずる立場で、同法はNAA職員が職務に関連して賄賂を受け取った場合、3年以下の懲役を科すなどと定めている。