静岡県藤枝市の山中で看護師内山茉由子さん(29)の遺体が遺棄された事件で、内山さんを連れ去ったとして逮捕監禁容疑で逮捕された男2人が、「当日に現場近くで計画を知らされた」と供述していることが捜査関係者への取材でわかった。2人はもうけ話をもちかけるネット掲示板の投稿に応じて現場周辺に行ったとみられるが、投稿は拉致など違法行為には触れていなかったという。
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逮捕されたのはともに無職で名古屋市天白区の鈴木充(42)と住所不定の伊藤基樹(28)の両容疑者。県警によると、2人は5月26日午後6時ごろ、浜松市中区のスポーツジム駐車場で内山さんの乗用車に乗り込んで車を発進させ、内山さんを監禁した疑いがある。
捜査関係者によると、県警の調べに対し、2人は監禁の容疑を認めているという。さらに、インターネット上の大型掲示板で「金もうけになる話がある」という趣旨の書き込みがあり、誘いに応じたと説明。2人は、指示を受けて事件当日に現場で落ち合ったが、その時が初対面で、別の男から内山さんを連れ去るよう依頼を受けたとしている。
内山さんの拉致現場の防犯カメラには、ジムの駐車場で内山さんが自分の黒い車に乗ろうとした際、1人の男が運転席側から内山さんを車内に押し込み、もう1人が助手席側付近から乗り込む様子が映っていたという。ジムと同じ建物に入っているパチンコ店の防犯カメラには、拉致の直前に両容疑者と一緒に別の男がいる様子も記録されていた。県警はこの男が現地で指示をした可能性があるとみて捜査している。