記録的な豪雨に襲われた九州北部では11日も行方不明者の捜索が続いた。福岡、大分両県では11日午前までに25人の死亡が確認され、福岡県では行方不明や連絡が取れない人が依然24人に上る。福岡県では午前9時現在、1200人以上が避難しているが、県内の孤立状態は同日朝までに解消した。
最も被害の大きかった福岡県朝倉市では、自衛隊や消防、警察など計約2400人が捜索している。市によると正午現在、1026人が避難しているという。一方、市内で唯一孤立していた60代男性が10日に心肺停止の状態で見つかり、死亡が確認された。市内の孤立者はゼロになった。
福岡県東峰村でも孤立者がゼロになった。宝珠山の岩屋地区で道路が修復されて車が通行できるようになり、同地区13世帯28人の孤立状態が解消された。一方、宝珠山の避難所では11日午前、高齢女性が体調不良を訴え、救急搬送された。村は熱中症対策として同日中にも、避難所となっている公民館などに冷房を設置する。
大分県では11日午前6時半現在、284人が避難している。うち日田市の避難者は282人。孤立状態は10日午後6時半現在、4カ所120人となっている。