大阪堂島商品取引所(大阪市西区)のコメ先物について、来月7日に期限を迎える上場の試験期間(試験上場)が延長されることが25日、わかった。期間は2年の見通しで、延長は3度目。期限付き市場として存続するが、取引の拡大が難しい状況に追い込まれる。
堂島取引所は今月11日、コメ先物の本上場を農林水産省に申請。試験上場期間に関する定款を変更して「期限なし」とし、常設市場として運営することをめざしていた。コメ先物の本上場をめぐっては、自民党が21日に開いた党プロジェクトチームの会合で、本上場認可への慎重論が続出。25日までに自民党が認可の見送りを求める方針を固め、堂島取引所も「市場の継続性を担保したい」(幹部)として、試験上場期間の再延長を農水省に申請する方向で調整を始めた。
自民党幹部は取材に対して「来年度から国の生産調整(減反)が廃止になる中、わざわざ本上場する必要はない」と話し、今後のコメ価格の動向を見極める必要があるとした。党は27日の党会合で本上場を認めない一方、試験上場の再延長は容認するとの内容を農水省側に伝達。農水省はこれを受け、党の方針を取引所側に示す見通し。
コメ先物の試験上場は2011年8月に開始。取引の低迷などで2年間の試験上場期間を2回延長していた。(辻森尚仁、山村哲史)