「日南市マンゴー町に改名します」と宣言する崎田恭平市長。マンゴーの産地として、日南市南郷町をPRする市制作の動画
宮崎県日南市は、マンゴーの産地である同市南郷町をPRする動画を制作した。ダジャレを使って南郷町を「マンゴー町」に改名する架空のストーリーが入っている。だが、動画上に架空であるとの説明がないため「本当に改名するの」といった問い合わせも届き、市の担当者は困惑している。
日南市は南郷町を中心に県内のマンゴー生産の14%(2016年)を担っている。市は南郷産のマンゴーをさらにPRしようと動画を制作した。
動画では、記者会見のシーンで崎田恭平市長が「日南市南郷町は日南市マンゴー町に改名致します」と宣言。続いて登場する南郷信用金庫では職員が「マンゴー信用金庫です」と電話で応対。南郷駅の女性職員も「はい、マンゴー駅です」と答える映像が流れた後、市立南郷小学校の児童が「僕たちマンゴー小学校です」と宣言する。
市は「見ればダジャレだと分かってもらえる」とあえて架空の話に関する説明は入れなかったという。
だが動画を発表した6月19日以降、「本当にマンゴー町になるのか」「私の出身地の町名が変わるの」といった問い合わせが数件届いたという。「おもしろい企画だ」「マンゴーを食べたい」と激励する声もあった。
崎田市長は、この動画の再生回数が10万回を超えた場合、マンゴーのかぶりものをして公務をするとしている。
市農政課の担当者は「動画を多くの人に見てもらってマンゴーをPRしたい。だが、町名が本当に変わると誤解する人も増えるかもしれない」と複雑な胸の内を明かしている。