(16日、ソフトバンク2―1オリックス)
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勝利の瞬間、ソフトバンクのサファテは、グラブと右手を合わせるお決まりのポーズでお辞儀した。
冷や汗での3年連続40セーブ(S)達成だった。1点差の九回にマウンドへ。先頭に四球を選ばれ1死二塁のピンチ。だが、オリックス・中島に安打を許しながら左翼手・中村晃の本塁への好返球で2死。T―岡田を153キロの釣り球で空振りに仕留めた。試合後、守護神は「みんなに助けられた勝利」と感謝した。
193センチの長身から投げ下ろす豪速球で修羅場をくぐってきた。この日も最速154キロをマーク。しかし、武器はスピードだけではない。捕手の甲斐は、球の質を絶賛する。「150キロでも他の投手と違い、高さからの角度がついて重たい。打者がわかっていても打てない。あの真っすぐがあるから記録を作れる」
1試合(9回)当たりの個数に置き換えた奪三振率は、ここまで「13・76」。今季、両リーグで10S以上を挙げる投手の中で断トツの数字を誇る。
パ新記録の43Sを樹立した昨季は40S到達が登板58試合目だったが、今季は51試合目とペースが早い。シーズンは残り35試合で、プロ野球記録の年間46Sの更新も射程に入る。史上2人目の偉業にも「それだけ強いチームでやれている証し。自分の数字や記録よりチームが優勝すること」とサファテ。「抑えのエース」の存在が首位のチームに安定感をもたらしている。(甲斐弘史)