増水して濁流となった長流川=18日午後0時7分、北海道伊達市長和町、三上修撮影
台風18号は18日午前10時過ぎ、北海道檜山地方に再上陸した。大雨によって河川が増水するなどして、自治体は避難指示や避難勧告を出して警戒にあたっている。交通機関も大きく乱れた。
札幌管区気象台のレーダー解析によると、大樹町と広尾町では午前10時10分までの1時間に90ミリの雨が降ったとみられ、記録的短時間大雨情報が出た。
黒松内町と福島町では河川の増水によって避難指示が出たほか、土砂災害の恐れが高いとして各地で避難勧告が出た。
道のまとめによると、午前10時現在で道内にけが人の情報はない。建物の被害は函館市、北斗市、七飯町などで屋根が壊れるなど18件が報告されている。停電も全道で2千戸超出ている。
JR北海道は特急53本を含む在来線425本を運休。北海道新幹線は午前7時半から全線で運転を見合わせていたが、午後0時38分に運転を再開した。新千歳空港でも午前11時45分現在で133便の欠航が決まった。道路も通行止めが相次ぎ、道東自動車道は占冠―十勝清水間で通行止めとなった。(長谷川潤、弓長理佳)
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総務省消防庁によると、台風18号の影響で18日午前10時現在、香川県で1人が亡くなり、大分県で1人が行方不明になっている。また、愛知県や大阪府など11府県で28人が重軽傷を負った。
建物にも被害が出ており、全壊した家屋が香川県で1棟、一部損壊の被害も宮崎県など9県で計34棟あった。このほか計207棟に床上や床下への浸水被害も出たという。
避難指示や避難勧告は18日午前10時現在、北海道や岩手県など5道県に出ており、18日午前9時半までに、東北から九州までの13県で少なくとも計約2600人が避難した。