神戸市長田区で12日、暴力団任俠(にんきょう)山口組の関係者が射殺された事件で、殺人容疑で指名手配された指定暴力団神戸山口組系組員、菱川龍己(たつみ)容疑者(41)の身分証が、16日に神戸市北区で見つかった回転式拳銃2丁と一緒に同じかばんに入っていたことが、捜査関係者への取材でわかった。兵庫県警は襲撃グループの関係者がかばんを置いたとみて捜査している。
発砲直前「撃ってみんかい」 神戸山口組の対立が関係か
県警によると、かばんは小型のもので、16日午前6時10分ごろ、神戸市北区山田町東下の丹生(たんじょう)神社前バス停付近の歩道上で通行人が見つけた。中に拳銃のようなものが入っていたため、相談を受けた知人が110番通報したという。
発見現場は、任俠山口組関係者の男性が射殺された神戸市長田区の路上から北へ約11キロ。射殺事件で使われた拳銃も回転式とみられ、同一のものか鑑定している。
指名手配された菱川容疑者は神戸山口組の中核組織「山健組」傘下組織の組員。県警は、射殺現場での目撃証言や遺留物から菱川容疑者の指名手配に踏み切ったとしている。