不正発覚前の日産追浜工場。強い照明の検査ラインに、電気自動車「リーフ」が並ぶ=9月19日、神奈川県横須賀市
日産自動車は31日、無資格検査問題で出荷を止めた影響で、10月の新車販売が前年同期に比べほぼ半減したことを明らかにした。日産は出荷再開に向け準備を進めているが、ブランドへの打撃は大きい。再開後も、販売へのマイナス影響が長引く可能性もある。
日産は10月2日、西川(さいかわ)広人社長が記者会見し、新車の完成検査を無資格者に担当させていたことを説明。19日には、会見後も問題が続いていたと明らかにし、国内で車を組み立てる全6工場の出荷停止を決めた。再点検のため、計約120万台のリコール(回収・無償修理)を届け出ている。
販売現場は「納期を示せないまま商談しなければならず、ハンディが大きい」(関係者)状態が続く。販売の3割を占める軽自動車は三菱自動車に生産委託しているため、本来は問題なく販売できる。しかし、実際は軽も含めて販売は落ち込んでおり、10月は前年同月に売った約4万台の半分しか受注できなかった。
6工場は31日から11月3日…