国連安保理が11日、全会一致で採択した北朝鮮制裁決議の要旨は次の通り。
国連安保理、北朝鮮制裁決議を採択 中ロ賛成、全会一致
一、北朝鮮の核実験を最も強い言葉で非難する。
一、北朝鮮情勢の平和・外交・政治解決を強調する。
一、北朝鮮へのコンデンセート(超軽質原油)と天然ガス液(NGL)の供給、販売、移転を禁止する。
一、北朝鮮への石油精製品の供給、販売、移転の上限量を2017年10~12月は50万バレル、以降は年間200万バレルとする。
一、北朝鮮への原油の供給、販売、移転について、過去12カ月分を年間上限量とする。
一、北朝鮮による繊維製品(生地や衣料品の完成品、パーツ品に限定されない)の供給、販売、移転を禁止する。
一、海外で働く北朝鮮労働者への就労許可発給を制裁委員会が認めた場合を除き禁止する。ただし、決議採択日以前に締結された雇用契約書がある場合は除くが、加盟国は制裁委に17年12月15日までに該当する労働者の人数と、契約満了予定日を報告しなければならない。
一、公海上で船舶が決議違反の物資を運んでいるという合理的な情報がある場合、旗国の同意の下、加盟国が臨検を行うことを要請する。
一、北朝鮮の個人・団体との合弁企業(JV)の開設、維持、運営を禁止する。
一、既存のJVは120日以内に閉鎖する。
一、朴永植人民武力相と朝鮮労働党組織指導部、中央軍事委員会など3団体を資産凍結などの対象に指定する。
一、北朝鮮の履行状況に応じ、制裁措置を強化、緩和、停止、解除する用意があることを確認する。
一、さらなる核実験や発射にはさらなる重大な措置を取る決意を表明する。(時事)